「ニコニコしていた女の子の表情が、ふと曇りました。
「なんだぁ、あなた、人間じゃないじゃん」
とてもがっかりした様子です。
カイルは、何もしていない筈なのにとても悪いことをしてしまった様な気分になりました。
どうしてでしょう、やっぱり吸血鬼だからこんな風に思われてしまったのでしょうか。
「お化けに用はないの。ばいばーい」
さっきまでの笑顔はどこへやら、ぷうっと頬をふくらませながら、女の子は去ってしまいました。
「あれ、このボールは・・・・・・」
渡しそこねたボールを抱えたままカイルが困っていると…」