~カイルの小冒険その14~

いつの間にか森の奥深くまで来てしまいました。
おうちへの道ももう分かりません。
カイルは急に心細くなってしまい、木の根本に座り込みました。
やっぱり母上様の言うことを聞いて家から出るのではなかったとカイルは泣きたくなりました。

「…シクシクシク……」

ところが、カイルが泣く前に、どこからか啜り泣く声が小さく聞こえてくるではありませんか。
なのに、辺りを見回しても誰もいません。

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