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~カイルの小冒険その11~


「何だろ…?今の人」

尻餅をついたままカイルが呆気にとられていると、突然
鋭く光る剣が目の前に突きつけられました… 」

~カイルの小冒険その10~


「待ちなさい!!逃がすかこのバカ蝙蝠ぃぃぃ!!」

怒濤の勢いで現れた女の人はカイルを跳ね飛ばし、あっと言う間に蝙蝠と共に森の奥へと消えて行ってしまいました…」

~カイルの小冒険その9~

「あれぇ…?」

カイルが首を傾げていると、頭上を一羽の蝙蝠がすごい速さで飛び去っていきました。
あれは誰かの使い魔でしょうか。
でも母上がカイルを探して遣わしたにしては、見覚えのない蝙蝠です。

ぼうっとカイルがそのまま蝙蝠が飛び去った方向を眺めていると…」

~カイルの小冒険その8~

「「この私の目を盗んでボールを持ち出すなんて、いい度胸してるわね」

どうやらカイルがボールを取ったと思っているみたいです。
慌ててカイルは、半泣きになりながら女の子が落としていったものだと説明しました。
「・・・・・・・・・・ふぅん、わたしの仕業だったの」
よく分かりませんが、おねぇさんはどうやら納得してくれたみたいです。
あの女の子を知っているみたいです。

「ボールを取り返してくれたお礼に、これをあげるわ。拾ったものだけど、きっと役に立つでしょう」

ボールと引き替えに、カイルは一枚の紙を貰いました。
それは二人の絵…いいえ、二人の女の子が写った写真です。
「これはだれ…」
カイルが再び顔を上げた時、目の前にいたはずの女の人の姿は影も形もなくなっていました…」

~カイルの小冒険その7~

「きゃあぁぁぁぁっ!!」

まるで女の子の様な悲鳴を上げながらカイルが振り向くと、
知らない女の人がすぐ後ろに立っていました。

「あらあら、そんなに驚くことないでしょう?」

顔は笑っていますが、目が笑っていません。
何だか怒っているみたいです。
どうしたのでしょう?

~カイルの小冒険その6~

「「外の世界は変な人がいるんだなぁ…」

ボールを抱えつつカイルが暗い森をとぼとぼ歩いていると、

「見ぃつけた」

いきなり、背後から冷たい手が肩へと置かれました…」

~カイルの小冒険その5~

「何やらブツブツ呟きながら女の人がすぐ傍を通り過ぎていきました。
こんなに近くにいるのにカイルに気づいていないのか、顔を上げようともしません。
ただひたすら何か言いながら歩き続けています。
何と言っているのでしょう?

「死ななきゃ死ななきゃ死ね死ね死ね死ね・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

カイルはその場から立ち去ることにしました」

~カイルの小冒険その4~

「ニコニコしていた女の子の表情が、ふと曇りました。

「なんだぁ、あなた、人間じゃないじゃん」

とてもがっかりした様子です。
カイルは、何もしていない筈なのにとても悪いことをしてしまった様な気分になりました。
どうしてでしょう、やっぱり吸血鬼だからこんな風に思われてしまったのでしょうか。

「お化けに用はないの。ばいばーい」

さっきまでの笑顔はどこへやら、ぷうっと頬をふくらませながら、女の子は去ってしまいました。

「あれ、このボールは・・・・・・」

渡しそこねたボールを抱えたままカイルが困っていると…」

~カイルの小冒険その3~

「「ねぇ、一緒に遊ぼうよ」

カイルも一人では寂しかったので、「いいよ」と言いそうになりましたが、

「首締め遊びなんてどう?赤いちゃんちゃんことかは?テケテケも呼べるよ」

にこにこ笑いながら、女の子はさらりと怖いことを言っているみたいです。
じっとカイルの首筋を見つめています。

(おかしいな・・・この子は吸血鬼じゃないみたいだけど、何でそんな目で僕の首を見るんだろう)

カイルはちょびっと怖くなりました…」

~カイルの小冒険その2~

「「なんだろう?」

思わずボールを手に取りました。
すると、

「うふふ、拾ってくれてありがとう」

どこからか可愛らしい声が聞こえてきました。
カイルが顔を上げると、自分と同じくらいの女の子がこちらをじっと見ています…」