「いたた・・・」
どうやらしばらく気を失っていたみたいです。
カイルはズキズキする頭をさすりながら起き上がりました。
ここはどこでしょう?
目の前には知らない建物があり、その庭に倒れていた様です。
その時、誰かがこちらへやって来る気配がしたので、咄嗟にカイルは傍の木の陰へ隠れました。
現れた細い影から金の光が舞いました。
長い黄金色の髪と・・・それと同じ色に輝く眼。
そして横顔でも吸い寄せられる美貌。
それはカイルのよく知っている人のものでした。
思わず飛び出して声をかけようとして、