こんにちは、藍澤風樹です。
本作品を遊んで頂きありがとうございます。
構想が2022年だったので、3年もかかってしまいましたが完成したよー!!

今まで使ってたゲームエンジンを、吉里吉里2(Z)からLight.vnへ移行するに辺り、まずは使い方を覚えるために短編を作ろう!と考えたのが始まりでした。
でもノベルゲーだと過去作(「魔女の夢」等)と同じだし、新しいエンジンなら新しい試みもしてみたい、と思い、EMPTYDREAMシリーズでお馴染みのテンプレフレーム(左側に背景、右側にタイトルとコマンド枠)を使わず制作開始。
ラルクが村にやって来た時に吸血鬼に絡む殺人があり、余所者だからと疑われる話はどうだろう。
教会を現場にしたら審問もそこでやるから移動も無し。
登場人物はラルクと、神父と、少女の三人。
ヴィッキーは娼婦で、偏見を持たない神父に好意を持ってて事件に協力する…と言うのが当初のプロット。
でも、ノベルゲーならともかくADVとしてはもっとコマンド使って色々したい…!と思って大分変わりました。
逆転裁判みたいに審問時にアイテムや証言を突き付けられるようにしたかったのだけど、力不足で実現できず。
「メモ」のコマンドを用意してて、そこから人物や証言、証拠等をゲーム中確認出来る様にしたかったのだけど、これも拘ってたらいつまでも完成しそうに無かったので削除。
審問時に出てくる、登場人物の「証言」表現はその名残。
制作中のクトゥルー神話題材の「黒き静寂」では実装したい。

ラルクはダスティンと神父の告解室のやり取りから全て聞こえていた上で教会へ行ってます。
吸血鬼関連の揉め事が起こっていると聞いて面白そうと思ったので。
ちなみにラルクの弟カイルの場合、速攻(霧になってでも)逃げるので話が始まりません
(ヴィッキーが犯人にされそうとなった場合は助けに入りそうではある)

今作の主人公アーネストは、過去作の神職者(「真夜中の輪舞曲」の神父とか)とは違い、信心<良心 な珍しいタイプ。
いかにも吸血鬼!とは到底思えない、こじつけでしかない証拠を基に行った子供(ダレル)への仕打ちが彼の心にも楔となったのでしょう。
今回の村の事件の後、先輩のハロウズとケネス神父の不正を告発し、生涯を吸血鬼討伐へ捧げたと思われます。
吸血鬼と関わっていればいつかラルクと会えるかもと想いつつ、それは目蓋の裏でしか叶わなかったわけですが。

ケリー(パン屋)とジョアンナ(娼婦)は作中では口論してますが、実は結構仲良いんじゃないかなーとも思ってます。

そういやヴィッキーのBADENDに関しては、ENDINGLISTではひとつだけども実は二パターンあるのでお時間ある人はコンプしてみてねー。
(まぁ内容はほぼ同じでちょっと台詞が変わるくらい)
ENDINGLIST作った後でガートリスEND無い事に気付いたけど、まぁ他のキャラと大差無いし…とスルーしました……。
(ENDINGLIST作ったのがジョアンナが「ダレルは吸血鬼だったか」と問う時の最初に誰を告発するかの時だったのでガートリスはまだいなかった)
それと、今回は最初からtrueENDには行けない仕様になってます。
いきなり真相見てしまうと興醒めしてしまうかなぁと思いまして。
村人達の中に吸血鬼が実は居た、ってルートも考えたのですが、流石に顔見知りの村人達の中に紛れ込むのは無理、となってボツ。
ラルクの様な高位の吸血鬼なら眼の色を変えられるが、吸血鬼に咬まれた『犠牲者』は赤い眼が特徴と過去作でも描写してきたので、不自然に眼を隠してたらそれだけでユーザーにバレバレw
ダレル関連の描写も色々とおかしなことになってしまうし。

つらつら書きましたが、個人的には過去作に縛られず読み切りで楽しめる話が大好物なので、今作は書くのもプレイするのもとても楽しかったです。
次作の「誰が羊を殺したか」も同じく完全読み切りです。
予告編、「路地裏の奇想曲」にも収録してあるのにダブってしまい申し訳ない…。

音楽は、一部にMAGIXのAI作曲ソフト「MUSIC MAKER」を使ってみましたが、うーん、似たような曲ばかりになっちゃうなぁと言う印象。
それとは別に、私が初めて作った曲もあるのですよ。
稚拙すぎてバレバレですがまぁ、今回は色々と練習回なので…。
つかやっぱり才能ない(TT)

使わせて頂いたゲームエンジンのLight.vnはとても使いやすく、途中で色々躓いたりして公式のDiscordに助けて頂きました。ありがとうございます。
もっと使いこなせる様にならねばなぁ。

それでは、吸血鬼ラルクの旅路へ、これからもお付き合い下さると嬉しいです。

2025/10/15 藍澤風樹