カイルの小冒険45

館の外がこんなにも大変な事ばかりなのだとしみじみ思い返すと、カイルは何だか泣きたくなりました。
その様子を見た女の人の方が動揺しています。

「ちょっと、急に泣かないでよ、男の子でしょ?! ああもう、これじゃあたしが悪いヤツみたいじゃない!!」

ナイフを引っこめた女の人は、何故かぷりぷり怒りながら森の奥へと行ってしまいました。

黒猫と狼との追いかけっこの疲れも出て、カイルが半泣きで膝を抱えて蹲っていると、

「あなたも、森に捨てられたの?」

さっきとは別の女の子が、目の前に佇んでいました。

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